[RMCA理事長あいさつ]グローバル時代の分水嶺に立つ私たち〜「新常態」と不確実性にいかに向き合うか〜

日本リスクマネジャー&コンサルタント協会(RMCA)の「理事長あいさつ」にメッセージが掲載されました。RMCAは当社代表の荒木が理事長を務めています。

「RMCA理事長あいさつ」



以下にメッセージ全文を転載します。


グローバル時代の分水嶺に立つ私たち

〜「新常態」と不確実性にいかに向き合うか〜  

 今、人類は国境・人種や思想信条・宗教を問わず、想定を超えた、未曾有の事態に直面しています。大げさにいえば、人類共通の敵「新型コロナウイルス」の出現により、全ての歯車が一斉に狂い出したかのようにも見えます。

 五輪の期待とともに幕を開けた2020年。感染症まん延により、ここまで世界が混乱するとはほとんどの人が予想できませんでした。私たちの当たり前、前提となっていた日常はウイルスの感染拡大により一気に様変わりしました。米国の著名投資家は「世界は変わった」と半ば狼狽し、多数の有識者や専門家たちは「もう元には戻らない」と声高に叫んでいます。「新常態」時代が到来するといわれています。

 私たちの想像力が欠けていたのかもしれません。何かを変えるべき機会を与えられたとも解釈できます。今までの生き方や価値観、ビジネスモデルを見つめ直す必要を多くの人々が感じていることと思います。

 冷静に丁寧に近年の歩みを振り返れば、グローバル時代には必然ともいえる出来事でした。なぜ、今、新型コロナウイルスが発生したのか。リスクマネジメントに携わる私たちは先を見通す力が乏しかったのか。大切な何かを見失っていたのか。わずかだが確かな兆候を見過ごしてしまったのか。


 コロナが日本に突き付けた課題とは何だったのでしょうか。自らの反省も踏まえ率直にいえば、国民全体の「脆弱な情報リテラシー」が露呈したといえます。近年、増長傾向にあった同調圧力も重なり、自家撞着に陥り、わが国の経済にも社会全体にも甚大な爪痕を残しています。  現実も電脳空間も巻き込み、アフター・コロナ、ポスト・コロナ、withコロナ、ビヨンド・コロナと賑やかに喧伝されています。

 今、私たちは疑いなくグローバル時代の分水嶺に立っています。

 分断を選ぶのか、協調を選ぶのか。閉ざすのか、開くのか。独占するのか、分け合うのか。集約させるのか、分散させるのか。もちろん二者択一ではないし、二律背反でもありません。それぞれの間があるし、程度の問題もあります。階層も領域も複雑に絡み合い、つながっています。


 リスクとは「目的に対する不確かさの影響」です。何を目指し、どこに向かうのかが定まってこそのリスクマネジメントです。一人一人が「新常態」とは何かを問い続け、不確実性と向き合う勇気を持つ姿勢が問われています。

 RMCAもあと3年余りで設立30年を迎えます。自らの存在意義を問い続けながら、国民全体のリスクリテラシー向上に寄与できる取り組みをより一層強化したいと決意を新たにしています。

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